02盛夏 奥穂高登山 終章   その1へ   その2へ   トップページへ

 岩のペンキ跡を辿りパノラマコースを涸沢ヒュッテへ、ペットボトル飲料と水を補給し横尾へ向かう。
これだけ水分を補強しているのに山では余り尿意も便意ももよおさない、身体の調整作用に人体の不思議を見る。 
 森がよみがえり乾燥した涸沢辺りから濃厚な自然帯に戻ってくる。
途中、徳沢辺りで長休止したりしながら午後2時半頃上高地に帰ってくる。

 バスターミナルでアイスクリームを食そうと思っていると、涸沢で同室だった青年に呼びかけられる、聞けば彼は奥穂高山頂を一度空身で往復して、翌日もう一度奥穂高岳山頂に至り、前穂高迄縦走して岳沢方面から降りてきたとの事、結局一つの山頂も極められなかった僕からしたら羨ましい限りだ、最初とは云え忘れ物をした思いは否めない。
 
 それにしても気持ちの好い青年だ、彼は名前を川合君と言って(三度目の再会で漸く名前を聞く)出身は愛知県の三河地方らしい、あのフリークライミングを嗜んでいる様で成る程締まった体つきをしている。
 おかげで新島々迄のバス、松本迄の電車とPM5:30まで時間を持て余す事無く、有意義な時間を送れた。
PM5:39発の特急に乗って3ヶ月前にバイクで走った木曽路を車窓より眺めながら名古屋へ、新幹線で新大阪〜梅田のホームでは大きなリュックを担いでいるからか心なしか視線を感じる、篠山口着、PM10:00頃に帰宅。
 すぐに久しぶりの入浴をしたが、排水溝に流れる石鹸まみれの水を見て山での自然に対して制約の多い生活を振り返った。 
  

     終わり。
涸沢より北穂高方面     縁の有った川合君